調理時間:一番だし約10分、二番だし約10分
健康や美容によく、料理を劇的に美味しくする、海外からの注目も集める和食の「うま味」の正体、昆布だし。
昆布だしのとり方後編は和食の基本、一番だし・二番だしの取り方について解説します!
(色が濃い方が一番だし、薄い方が二番だしです)
だしを取るなら、ムッシュが最高の昆布と太鼓判を押す昆布の王様「羅臼昆布」(らうすこんぶ)がオススメです。
昆布の中で一番高級で、世界遺産・知床の深い森、河、流氷、プランクトン、リアス式海岸という大自然の奇跡の条件が揃った羅臼でのみ採取できる羅臼昆布。その天然ものは北海道産昆布のうち僅か1%程度ととても希少で、高級料亭の料理人たちからも〈幻の昆布〉と呼ばれる希少な昆布です。天然ものの羅臼昆布からは、濃厚でコクがあり、香りよく、うま味もたっぷりの素晴らしいダシが取れます。天然羅臼昆布はミネラル・アルギン酸・フコイダンなどの健康成分が豊富ですので、生活習慣病の予防にも理想的な食材です。
羅臼昆布でなくても利尻昆布、日高昆布、真昆布などのだし取り用の昆布であれば充分美味しいお出しがとれますが、できるだけ良い昆布を使うことが味のポイントです!
ムッシュならではの非常にリッチなダシのとり方、必見です。
材料
- 水 1リットル
- 羅臼昆布 5g
※羅臼昆布は非常によくダシが出るため少なめにしています。他の昆布でもOKですが、分量を調整ください(水1リットルに対し10gが一般的です)。料理用の早煮昆布や長昆布はだしが取れません。羅臼昆布、利尻昆布、日高昆布、真昆布などのだし取り用の昆布をお使いください。また味のポイントは良い昆布を使うこと。できるだけ良い昆布をお使いください。羅臼昆布を使えばあらゆる料理が別物になりますので、ぜひお試しください。→Xシェフの羅臼昆布 - かつお節 15g
使用する調理器具
- 大きめの鍋
- ざる
- クッキングペーパー
- さいばし
- おたま
- ステンレス、ガラスなどの耐熱のボウル×2
一番だしのとり方
- 羅臼昆布の表面を固く絞ったぬれぶきんで、砂や汚れを落とすつもりでさっと拭きます。(ゴシゴシ拭かない)
- 鍋に水を入れ、羅臼昆布を入れます。
- 弱火と中火の中間くらいの火力で、ゆっくりと加熱します。沸騰はさせないでください。ベストな温度は75〜90℃です。
※出しを取るときは沸騰はさせません。沸騰させるとエグみが出てしまいます。 - <ここがポイント!>鍋底を見てください。ぽつんぽつーんと泡が上がってきて、昆布が少しだけ水中に浮いてきたらおおよそ75℃以上になってきているサインです。このタイミングでかつお節を一気に投入します。
※かつお節を入れるベストなタイミングを見極めてください。昆布がほんの少しだけ水中に浮遊し始めたときがベストタイミングです。沈んでるときはまだ温度が足りません。完全に浮いてしまってると、温度が高すぎます。
タイミングが勝負です!ぽつんぽつーんと泡が上がってきて、昆布が少しだけ水中に浮くタイミングを見極めましょう!
- おたまで丁寧にアクを取ります。
- 沸騰する前に火を止め、1〜2分おきます。
- ボウルの上に、真ん中にクッキングペーパーを敷いたざるをおいて、鍋の中身をゆっくりボウルに流し込んでこします。
※ざるとキッチンペーパーの組み合わせが最も丁寧なこし方です。万能こし器などを使う方法もあります。
これが一番だしです!
お吸い物やそばつゆ、うどんつゆ、茶碗蒸しなどに最適のダシです。
二番だしのとり方
- 一番だしを取って残った昆布とかつお節を鍋に戻します。
- 80〜90℃くらいのお湯を鍋に入れます。
※お湯がなければ水を使っても大丈夫ですが、だしが出るまで時間がかかります。 - ふつふつ来たら火を止め、5〜6分おきます。
- 一番だしのときと同様に、真ん中にクッキングペーパーを敷いたざるを使って鍋の中身をゆっくりボウルに流し込んでこします。
これが二番だしです!
羅臼昆布なら薄くてもうま味はしっかり!素材や調味料の味を引き立てますので、煮物やみそ汁など様々な料理にご使用いただけます。
あわせてお読みください
羅臼昆布シリーズ♪
→<前編>料理を美味しくする!昆布水の作り方(水出し羅臼昆布)
→昆布水で作る簡単絶品アクアパッツァ
“ムッシュ髙木のおウチでかんたん!裏ワザレシピ” Produced by Xシェフ
髙木裕美知シェフ(ムッシュ髙木)プロフィール
1953年、北海道・旭川生まれ。元オークラアカデミアパークホテル総支配人兼総料理長。元グァムホテルオークラ「フランボヤン」料理長、元ホテルオークラ東京レストラン「カメリア」副料理長。天皇皇后両陛下や皇太子殿下宿泊の際は料理責任者を務める。ムッシュ高木は、素材の声に耳を傾け、「食事の喜び」をテーマに料理を創る。使う食材はフレンチでも、薬膳料理のようにお箸でも食べられる。翌朝の目覚めがとても健やかな「毎日食べたくなる、からだにやさしい食事」だ。庶民的感覚も持ち合わせ、飾らないユニークなキャラクターでも人気を博している。食を通したオリジナリティ豊かな発想で“闘うシェフ”とも呼ばれる。 →もっと詳しいプロフィールへ
この記事へのコメントはありません。