元ホテルオークラグループ総料理長がお届けする料理の基本シリーズ。今回は、食材を切る時に包丁に沿える左手の使い方です。
よく「猫の手」にして切ると言いますよね? それも間違いではないそうなのですが、今回はムッシュ直伝、プロの添え方をご紹介しちゃいますよ~♪
あ、冒頭の写真はムッシュが「猫の手」を再現したおちゃめなワンシーンです(笑)。
Lesson:左手の添え方 – 人差し指の爪
前提として、包丁はまな板に対して直角に下します。左手は、包丁が食材に触れ、まな板に下りるまでの軌道を整えるために使うのだそう。
この「軌道を整えるための部位」は人それぞれなのだそうですが、ムッシュの場合は人差し指の爪を使うそうです。
- まず、左手を安定させるために、手のひらの根っこの部分をまな板にしっかり押し付けます。
- そして、人差し指を食材に立てて、包丁のガイドにします。
- 上記の状態で、爪に沿うように食材を切り、切り終えたら爪を少しずつ後退させていくのだそうです。
上の映像は早送りをしていますが、もちろん実際はゆっくりでOKです。爪をガイドにすることで、仮に間違ってしまっても、大けがをすることはないのだそうです。
Lesson:左手の添え方 – 人差し指と親指
人差し指の爪に対して、人差し指と親指の2本指をガイドにする方法もあるのだそうです。
これは昔の人に多いそうです。キャベツの千切りなんかをこの方法で切る人もいたのだそう。
いかがでしたか?
ムッシュ曰く…
大事なことは、前提として包丁をまっすぐに下すこと。それを支えることができれば、左手の形なんてどうでもよいんです。その人がまっすぐに切れれば。
とのこと。
ポイントは、包丁をまっすぐに下すこと、左手の根元をまな板に押し付けて安定させること!
今回のレッスンを参考に、あなたも自分に合った切り方を見つけてくださいね♪
包丁の使い方はここまで。
次回は、フライパンを使った肉の焼き方を伝授します!
ムッシュ髙木の料理の基本
- 【料理の基本1】立ち方、まな板の置き方、包丁の持ち方
- 【料理の基本2】野菜の切り方 (大根/人参/玉ねぎ): 扇切り・拍子切り・くし切り
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ムッシュ髙木の料理の基本(だし・ソース・ドレッシング編)
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髙木裕美知シェフ(ムッシュ髙木)プロフィール
1953年、北海道・旭川生まれ。元オークラアカデミアパークホテル総支配人兼総料理長。元グァムホテルオークラ「フランボヤン」料理長、元ホテルオークラ東京レストラン「カメリア」副料理長。天皇皇后両陛下や皇太子殿下宿泊の際は料理責任者を務める。ムッシュ高木は、素材の声に耳を傾け、「食事の喜び」をテーマに料理を創る。使う食材はフレンチでも、薬膳料理のようにお箸でも食べられる。翌朝の目覚めがとても健やかな「毎日食べたくなる、からだにやさしい食事」だ。庶民的感覚も持ち合わせ、飾らないユニークなキャラクターでも人気を博している。食を通したオリジナリティ豊かな発想で“闘うシェフ”とも呼ばれる。 →もっと詳しいプロフィールへ
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